理系ブロガーSの挑戦

化学系博士卒ブロガーの経験と考えをまとめたブログ

研究室を選ぶ判断基準

今回は私が思う研究室の選び方や

いい研究室について書いていきます。

ポイントは研究室の「成熟度合い」です。

 

研究室選択の際に、どう選ぶといいのでしょうか。

学部生の時を思い出すと、先生ごとに講義があるため、

講義内容やその時の先生の人柄で選んだり、

研究室見学に行って選んだり、

何となくの研究成果で選んだりすると思います。

 

まず、この際の注意点を挙げます。

講義時の印象と研究室に入ってからの印象は、

異なる場合があります。

講義は分かりやすくしてくれますし、

いい学生に入ってもらいたいため、印象を良くします。

また、講義は先生にとって直接的に自分の研究成果に

関わるわけではありませんが、

研究室内で研究成果を上げることは本来の仕事であり、

死活問題であるため、印象が変わることはあると思います。

研究室見学はイメージや大枠は掴めると思いますが、

実際の研究を長期にわたって取り組む感覚は、

結局入ってからでなければ分かりません。

学部生時代の練習実験や勉強とは異なることは確かです。

研究成果・活気・勢いで判断するのも一つの観点です。

 

私が思ういい研究室ですが、

それは「成熟した研究室」です。

これは簡単に説明すると、

①研究室の仕組みや型がしっかりしていて

②学生個人ごとに安定した研究実績があり

③進路についても企業やアカデミアの繋がりがある

ということです。

 

以下でそれぞれ説明します。

 

①研究室の仕組みや型がしっかりしている

無駄な作業や余計な負荷がないように、

効率化されているということです。

研究分野の第一人者の研究室がルールメーカーに

なるため、分野のトップかは重要だと思います。

 

②学生個人ごとに安定した研究実績がある

これは意外と難しい観点です。

というのは例えば、研究室の成果を見て、

何となく論文数が多く、IFもそこそこ高く、

先生が有名で勢いがありそうに見える研究室は

けっこうあります。

ただ、有名な先生の研究室でも、

学生の個人個人を見た場合には、

意外と研究成果が安定して上がっていないことが、

実は多いと感じています。

 

③進路について企業やアカデミアの繋がりがある

企業就職の際、理系は専門性の観点で、

どこの研究室でどういう研究をしていたかが、

かなり重要になってきます。

アカデミアに関しても、就職実績が多いか少ないか

(あるいは全く無いか)では、難易度は雲泥の差です。

研究分野の中で、ある程度ネットワークがあるため、

影響力や繋がりは大切だと思います。

 

いろいろ書きましたが、

結局のところ分からないというのが実際です。

上記はあくまで私の一観点・考え方であり、

人によって重視するポイントは異なります。

広い視野で考えて選ぶのが大切だと思います。