今回は、私が思う「研究”非”優先主義」について書いていきます。
まず、このタイトルを見て、
研究者は研究を優先しないといけないのでは?
と思う方も多いと思います。
この言葉にはいくつかの意味があると思っています。
一つ目の意味は、
研究者にとって、研究することは毎日のことであり、
例えるなら、呼吸をするようなものです。
呼吸するのに、いちいち意識はしませんから、
研究についても、特に優先的に意識する必要がないということです。
意識しなくとも最適な行動がとれるくらいに慣れると、
毎日の負担が軽くなると思います。
二つ目の意味は、
研究以外の仕事や生活リズム、趣味に対して意識を優先するというものです。
私の場合はですが、
研究に没頭すると、視野が狭くなり、体力や精神的な負担が増えます。
何もかもが思うように進むのであれば、
そこまで負担はないかもしれませんが、
実際には、様々な障害があり、負担が大きくなります。
研究以外のことに意識を向けた方が、安定して続けられる気がします。
情熱を向けて進めるのも大切だとは思いますが、
研究も分解すれば、単純な作業の組み合わせです。
冷静に客観的に判断するのも大切だと思います。
研究するうえで、競争意識も大切だとは思います。
しかし、分野にもよりますが、
研究能力は人によって、そこまで大きな差は出ないと思っています。
(そんなことはないかも?)
効率よくこなすことも能力の一つではありますが、
再現性の観点からは、本来は誰がやっても同じようになるべきものです。
研究で大きな差がつかない以上、
他のことを優先的に考えた方がいいと思います。
今回の話は、私の偏った考えもあり、
当然、全てに当てはまるわけではありませんが、
共感する方もいるかと思ったので、書いてみました。